トラブル回避と出展マナーガイド

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ルールとマナーを守って素敵な1日を過ごしましょう

 全国各地で開催されているハンドメイドイベント。非常に残念なことですが、出展者同士のトラブルや、出展者と来場者とのトラブルが様々な場所で起こっています。その多くはマナーに欠ける行為やルール違反が原因です。

 また、お客様から言われた「何気ない一言」で、気分が悪くなってしまい、せっかくの「ハレの日」を台無しにされてしまうこともあります。

 少しの配慮や心構えで回避できるトラブルは多くあります。いまいちど、マナーやルール、トラブルの事例を確認して、みなさんが気持ちよく素敵な1日を過ごせるよう、思いやりに溢れる環境づくりに協力し合いましょう。


油断禁物、しっかりと盗難対策をする

 これまで過去に開催したイベントでも出展者から「展示物の盗難に遭ったかもしれない」というご報告をいただいております。そのほとんどのケースは、ブースの前面または前方に展示してあった展示物が対象でした。

 ブースは基本的に2人で出展し、ブースを無人にしないことと、お客様がブースに近づいているときは立ち上がって接客するなど、盗難防止対策をしましょう。また、ブース内の防犯カメラの設置、ダミー防犯カメラの設置なども効果的です。出展者総合案内ページに「防犯カメラの設置に関するガイドライン」と「防犯カメラ設置マーク」をご用意しています。

 また、ブースの前面・前方に展示物を置く場合は、高額の展示物は避けるようにしましょう。テーブルの前面にバッグ・サコッシュなどを吊るして展示するときはリングやカラビナ等を付けて、簡単に持っていかれないような対策もしましょう。


買い占めにどのように対応するか事前に方針を決めておく

 近年、大型ハンドメイドイベントではライブコマース配信の全面禁止が増えてきている傾向にありますが、ライブコマース配信ができなくなった分、転売できそうなアイテムを大量に買い占めるというバイヤーが増え、展示物が「バイヤー同志の争奪戦になりブースを荒らされる」「買い占められて展示するものがなくなってしまう」「混乱に乗じて未清算の展示物を持ち出されてしまう」「会計が追い付かなくてパニックになってしまう」等のトラブルが発生しているという声が増えています。買い占められる対象のジャンルは多岐にわたるため、いつ買い占めに関するトラブルに直面するか予測ができない状況にっており、誰もが買い占め問題に直面する可能性があります。

 イベント出展にあたり、購入制限(おひとりさま3点まで等)のルールを設けるべきか、もし買い占めにあった場合、どのように対応するかをあらかじめしっかりと方針と対策を決めて、ご出展いただきますお願いいたします。


ルールを守れない人、過度な要求をする人には毅然とした対応を

 イベントに出展する以上「模範的な接客・良い接客」をしなければならないと考えることが日本では一般的ですが、イベントの主催側では「出展者もお客様も対等な立場であるべき」と考えています。

 出展者とお客様が気持ちよくお買い物や交流ができるよう、明るく楽しく笑顔で接客していただくことを目標にしていただきたいことではありますが、もしも購入のルールを守っていただけない人や、過度な値下げなどの要求をする人がいた場合は、しっかりと「できません」「いたしません」「対応できません」と毅然とした対応をするようお願いいたします。あいまいな態度でいると、次々と要求を押し通す人もいますので、できないことやしたくないことを、しっかりと「断る」ことができるよう、心構えをしておくことをおすすめいたします。


外国人に偏見を持つことは禁物

 日本にも外国から毎日たくさんの方が訪れ、東京も多くの外国人の方でにぎわっています。また、日本に住む外国籍の方もたくさんいらっしゃいます。ハンドメイドイベントでも外国人の来場者が増え、トラブルの事例も耳にしますが、外国人来場者のほとんどの方はルールとマナーを守ってイベントをお楽しみいただいています。

 外国人の方を過度に警戒したり、偏見や思い込みで外国人であるからという理由で「展示物を販売しない」「接客態度を変える」といったことは「不当な差別」に該当します。外国人であっても日本人であっても接客態度を変えないよう心がけてください。

 「TOKYOスタンプフェスタ」は国際都市・東京で開催されるイベントです。同一主催のイベントでは「〇〇人にイベントに来てほしくない」「〇〇人に売りたくない」とSNSに書いた出展者の出展をお断りした例がございます。また、特定の国の人を差別的に中傷したハンドメイド作家が、該当する国の人たちの間で拡散され、過剰な批判を受け活動を休止した事例もあります。

 たとえご自身がトラブルに巻き込まれたとしても、相手のマナーやルールを守らない行為そのものを批判することは問題がありませんが、特定の国・民族・性別・宗教をひとまとめにして悪く言うことは差別や偏見に基づく誹謗中傷に該当します。SNSでは冷静な投稿を心がけましょう。


お取り置きは時間を区切って対応しましょう

 お客様から「これが欲しいんだけどいま現金がないからお取り置きできますか」と言われることがあります。取り置き(売約済みになったためお客様に引き渡すまで商品を保管すること)は、1時間以内・2時間以内といったように制限時間を設けた方が安全です。ハンドメイドイベントにおいては「結局、買いに戻って来なかった」「やっぱり買わない」といったケースもあります。

 販売機会の損失を招くことになりますので、「お取り置きそのものに対応しない」「お取り置きには時間制限などを設ける」といった対応が安全です。また、ハンドメイドイベントでの「お取り置き」は、お客様の現金の持ち合わせがないというケースが主な理由となりますので、クレジットカードや交通系IC、QRコード決済などの導入も検討してみましょう。


ライブコマースを断る場合は意思表示カードを活用

 「TOKYOスタンプフェスタ」ではライブコマースバイヤーの配信の受け入れは各出展者にお任せしています。ライブコマースを断る場合は、出展者総合案内ページに「撮影可否の意思表示アイテム」をご用意していますので、印刷してお使いください。断るのが苦痛という方も、無言でカードを提示するだけでも、ライブコマースバイヤー側に理解していただけますので、ご活用ください。


意外と気付かない「匂い」問題、臭い人の近くは不快なのです

 「もう二度とあの出展者の隣は嫌だ」と思われがちな理由の上位には「匂い」の問題があります。不潔で臭いというトラブルよりも「香水のつけすぎ」「キツい柔軟剤の匂い」「キツい整髪料の匂い」といった、いま「香害」ともいわれているトラブルです。

 「香害」とは柔軟剤や整髪料などに含まれる合成香料(化学物質)によって、不快感や頭痛、吐き気、アレルギー症状などさまざまな健康被害を生じることをいいます。 また合成香料(化学物質)から化学物質過敏症が誘発されるとも言われています。

 自分にとっては好きな匂いでも、他人にとっては「臭い匂い」として苦痛を感じることがあります。イベントではブース間隔が狭く他人の匂いをより敏感に感じやすくなりますので、イベントに出展をするときはトラブル防止のためにも「無臭」を目指しましょう。


お友達が来たときは注意!近隣のブースをふさがないように

 イベントに出展をすると、お友達やご家族が応援や遊びに来てくれることがありますが、その際に近隣のブースの前をふさいで話し込んでしまうと営業妨害になってしまいます。

 お友達やご家族が遊びに来てくれた際は、必ずご自身のブース前に引き寄せ、他のブースの前にはみ出たり、ふさいだりしないよう気配りを忘れないようにしましょう。また大声ではしゃいだり、長時間話し込んでしまうと、近隣のブースの迷惑になるだけではなく、お客様が近寄りにくくなり、あなたご自身のブースの売れるきっかけを大きく逃してしまう原因になります。


撮影をするとき、SNSに載せるときは配慮を

 イベントに出展をしている時には、ブースの様子を撮影してSNSに掲載していただくと、集客効果もあり、イベント事務局では積極的に投稿することを推奨しています。けれども撮影・投稿の際には、「他のブースを無断で撮影しない」「ほかの出展者やお客様が写り込まないように工夫する」ことがマナーです。また、他人と一緒に写真を撮ってSNSに掲載する場合は、写真をSNSに載せていいかを確認しましょう。


ほかの人のブースの占有部分にはみださない

 近隣のブースの占有部分に荷物を置いたり、什器やPOPがはみ出さないようにしましょう。また、イスを引きすぎて後ろのブースの占有部分にはみ出さないように気をつけましょう。


お客様からの「何気ない一言」からメンタルを守ろう

 ハンドメイドイベントには様々な世代のお客様が大勢いらっしゃいます。手づくりの価値を知っているお客様ばかりではないため、お客様から言われた「何気ない一言」に傷ついてしまったり、気分を害してしまうケースがあります。対面でハンドメイド作品を販売する以上は、多かれ少なかれこういった一言を耳にしてしまう危険性があることは心構えとして必要かもしれません。

 特に傷つく一言には「ヤバっ!」「ダサっ!」「高っ!」などがあります。趣味やセンス、物の価値観は人それぞれですので、たとえそういった心無い一言を耳にしたとしても気にする必要はありません。自信を持って作品を展示しましょう。


値下げしてくれない?おまけして?値切り交渉に備える

 ハンドメイドイベントでは、ごくまれにお客様側から「値下げしてくれない?」「2個買うから何かおまけして?」「お勉強(値下げ)して?」という「値切り交渉」をされ、出展者が驚くことがあります。こういった値切り交渉に断りづらいと感じ、苦痛に思う方もいらっしゃることでしょう。

 現代の首都圏ではあまり「値切り交渉」をしませんので「値切ること・値切られること」になじみがない方が多いのではないかと思いますが、日本でも「値切り文化」がある地域があり、対面販売の際は値切り交渉を試みるお客様もいらっしゃいます。

 値切り交渉を持ちかける方は「値下げしないと絶対に買わない」というものではなく「とりあえず値切ってみた」といった感覚の方がほとんどですので、値切りに応じられない場合は断ってかまいません。「イベントの出展料や交通費などいろいろ諸経費がかかっているので値下げできないのです」とお断りすれば納得していただけるのではないかと思います。


トラブル回避の心得

01. 大きな音を出さない、はしゃぎすぎない
02. 両隣、前後のブースに挨拶や名刺交換を行う
03. 自分のお客様が近隣のブースをふさがないようにする
04. 匂いに気を付ける、できるだけ無臭を目指す
05. おしゃべりに夢中になりすぎない
06. ほかの人の占有部分にはみださない
07. しっかりと盗難対策をする
08. 買い占めの対策を考える
09. お客様からの不意打ちの一言に備える
10. 値切り交渉を断る準備も
11. お取り置きには時間制限を設ける
12. 自分がされて嫌なことはしない
13. 出展のルールを守る(各イベント毎にルールは異なります)


イベントは多くの出展者のみなさんと
運営をサポートするみなさんで成り立っています

 ハンドメイドイベントは、多くの出展者のみなさんのご協力で成り立っています。また、テーブルやイスを設置する派遣のスタッフさん、受付業務などをサポートするスタッフさん、ボランティアで協力してくださっている方々、会場内の安全を見守る警備員さん、大きな荷物を運んでくださる運送会社さん、イベントの趣旨に賛同していただいている協賛社のみなさん、トイレや共用部分を清潔に保ってくださる清掃スタッフのみなさん、そして会場施設のスタッフのみなさんなど運営をサポートする多く方のご協力で開催をすることができます。

 あなたが心を込めて作った作品がお客様と出会うまでには、多くの人々の協力があります。1人1人が思いやりを持つことでより安全でより楽しく1日を過ごせるようになりますので、ご協力をお願いいたします。